UMCエレクトロニクス(6615、東1 ) 、上場廃止まであと8営業日

懸念されていたユー・エム・シー・エレクトロニクスは2回目の延長期限である10月15日までに報告書提出が出来ないようです。この発表により10月10日に監理銘柄に指定されました。これはかなり危機的な状況です。

このままでは上場廃止になる可能性が高いです。

 

だって10月15日までに出すってみんな思ってたわけじゃないですか。そろそろだと思って見たらこのザマですよ。いくら鈍くてもここまでくれば「え?ヤバくね?」と気付くんじゃないですか?

10月28日までにEDNETへ2019年1Qの四半期報告書をアップするのが上場維持の最低条件です。

出来なかった場合には10月28日の17:15に、「当社株式の上場廃止の決定及び整理銘柄への指定に関するお知らせ」とか「第1四半期報告書を提出できない見込み及び当社株式の上場廃止の見込みに関するお知らせ」とかの訃報が出される事になります。というのもEDNETは17:15が平日の稼働終了時間なので、実際には前日のこの時間がリミットになっています。

 

 

四半期報告書提出は出来るのか

そもそも本来の提出期限は8月15日だったのですが、7月24日に中国子会社の不正会計が見つかったとの発表により、8月14日に第一回目の延長申請と承認、9月13日に二回目の延長申請の承認がありました。

 

また新しい不正が出てきちゃったってこと?2回の延長ってそうそうは無いですよ?それでも提出出来ないってレアなヤバ味です。

 

リリースをよく読んでみると、「10月中旬までに中国子会社の不正を洗い出し正しい数値を確定→過年度(おそらく5~7年前から)の決算訂正→10月23日に外部調査委員会の結論受領→問題の2019年1Q決算を確定→新日本監査法人に見てもらいレビューを貰う→EDINET提出」 

これ本当に出来るんですか?時間的にかなり厳しそう。そのうえ、あの「東芝のチャレンジ」を既読スルーした新日本監査法人さんでしょ?今のご時世じゃ数日のチラ見で気軽にレビューくれるとは思えないんですけど。あ、東芝みたいにレビュー無しで出しちゃうって手もありますよね。実際東芝はそれで東証から問題にされなかったんだし。

 

仮に提出出来たとして、中身の数字はどうなるんでしょう?そもそも不正会計が発覚したわけで、上場が2016年だから上場前からの数字が不正ということでしょう?直近の純資産265億円に対して今のところ影響は56億円(とすれば自己資本比率は33.2%→26.2%)と致命的ではなさそうだけれどもただ前回の不正会計の数字は31億円から56億円に増えてます。。本業は順調そうなのでそこはスポンサーが付くかもしれませんが今の株主にとって、特に2018年6月にFOで買った(2,878円ですよ!!)株主にとっては訴訟起こしたくなるでしょう。

 

ここまで書いて思いましたけど、2015年4月30日に倒産した江守HD(9963、東1)の既視感を感じるんですよ。江守HDだって純資産は225億円あったのに、中国子会社のインチキがばれてみたら460億円ぶっ飛んだのですね。234億円の債務超過に転落して、結局1ヶ月半の後に民事再生手続きした事案を思い出しました。あれも江守さんが騙されたと言っていい話ですが、内山さんはどうなんでしょう?

ともかく「中国子会社の不正」というパワーワードは破壊力抜群です。

 

 <追記>2019年12月20日に続報である

 を投稿していますのでぜひ読んでみてください。