2019年前半のIPO まとめ 月末最終日 リビン・テクノロジー初値

とある金融機関の営業部屋での会話(あくまでフィクションです‼︎ )

 

白楽課長

おいトミー!リビン・テクノロジーの売り注文は全部貰ってるな?

冨山

はい!ボクの配分あったお客さんは100株だけですんで。もうネットで成行の売り発注してるの確認しておきました。

白楽

そうか。今回は株数自体が少ないからな。板を見てるとビミョーだなぁ。今日は買い気のまんま寄り付かないかも知れんな。

冨山

さっきからボクも気配見てたんですけど、課長はどうしてそう判断するんですか?なんだか気がついたら気配値が上がってるんですけど決まりがあるんですか?

白楽

知らないで見てたのかよ!日本証券取引所のHPにマーケットニュースって告知欄があってな、ここ見ろ。

新規上場日の初値決定前の気配運用について:リビン・テクノロジーズ(株) | 日本取引所グループ

 

上場前日に「気配運用について」っていうのが必ず載るんだよ。今回のリビンTは、公募価格の3,900円からスタートして買い方向には10分おきに195円ずつ8,970円まで、売り方向には3分おきに2,925円まで、って書いてある。問い合わせの多い事だからちゃんと覚えとけ。

冨山

あれ?でも15時までだったら計算合わなくないすか?

白楽

そうだよ。買い気配のままだったら14:20で運用気配は上がらなくなる。寄り付かなかったら引け後にまた同じように翌日の運用の告知があって、翌日9:00からその気配を基準に再スタートだ。

ただ「即日預託規制」ってのが入る。口座にお金があらかじめ入れておかないと買い注文を入れられなくなるので、買い注文自体が少なくなる。そうやって寄り付きやすくなるよう誘導するんだ。

冨山

そうなんですね。今回だったら8,970円がストップ高って事なんですか?

白楽

いや、もし寄り付いたらその「初値」を基準にして値幅制限表の通りの運用になる。

 

もし8,970円で初値が付いたらプラスマイナス1,500円だからストップ高が10,470円、ストップ安が7,470円って事になるな。

お⁉︎

付いたぞ、9,000円だ。

 

冨山

んん?8,970円以上じゃないすか。

 

白楽

売りと買いが拮抗してきたら10分毎じゃなくなるんだよ。そこは流動的にやるんだ。気配がチャカチャカしてきたら寄り付く寸前ってサインになる。主幹事証券がオーバーアロットメント玉を売り出すのもこのタイミングが多いな。結局主幹事は値付けしてナンボたから。

冨山

うあー!下がってる!

白楽

☓山さん初値で売れてんだろ。よかったじゃないか。

冨山

そうっすね!でも白楽課長、どうして今回のリビンTが配分するには一番いいって思ったんです?しかも初値売りで行けって。

 

白楽

いや、いいから仕事しろよ!とっとと目標までの収益片付けろって。月末最終日なんだから、課の数字達成しないとオレが支店長に詰められんだろ‼

終わったら夕会で、今年前半期の新規公開のデータ集計終わるから説明してやるよ。

 

 

〜つづく