小島鉄工所(6112、東2)が東証の時価総額基準抵触で上場廃止が決定しました。
東証での最終売買日は3月28日です。2月3日の記事「小島鉄工所の東証上場廃止決定まであと1か月」でも言及しましたが、当該銘柄は名古屋証券取引所2部にも重複上場しているため当面売買自体は可能です。3月30日より今は殆ど売買の無い名証にお引越しですね。
2月初旬の時点で時価総額が10億円に満たないとかっていう話だった筈でしたが、結果が出てみれば10億に届くどころか6億円弱とブッちぎりの基準割れです。コロナウイルス騒動と時期がかぶった事もあるでしょうが、もう月の半ばには諦めムードで800円割れからは機関投資家も指数も関係ないはずのこの銘柄はズルズルと下げ幅を広げました。
6ヶ月チャート
3ヶ月チャート
チャート ヤフーヤイナンスより
小島鉄工所って群馬県の会社ですが、なんで名証なんでしょうね?
もしこれから不景気で市場から資金が逃げると時価総額基準に抵触する銘柄が続出したりするかもですが、名証などの地方のマイナー市場はラストリゾートになるのでしょうかね。まあ正直言ってそれくらいしか地方の証券取引所の意味って見当たらないですし。まあどこの市場でも「上場している」ことに意味があるという事はあるかもしれません。基本的に上場企業であれば銀行は融資を付けやすいですからね。
でも名証に行ったところでその後の見通しはどうなのでしょうか。
「上場時価総額」基準
月間平均又は月末時点における上場時価総額が5億円に満たない場合において、9か月(所定の書面を提出しない場合は3か月)以内に5億円以上とならないとき
この規定に基づくと小島鉄工所は、
時価総額5億円÷発行済株式数1,003,564株=499円
がハードルとなります。
2020年2月28日の引値は565円なので基準が半分になっても結構ヤバい水準ですね。もし騒動が収束したとしてもわざわざこの銘柄を買い戻す必要性がどこにあるのでしょう?貸借銘柄ではないですし空売りが溜まっているわけではないのですから、個人投資家が見切りをつけて売り払った分が大きいのでしょう。このまま株価下落が続き戻らないと名証でも上場廃止基準で本当に退場になりかねませんよ。
そこんとこ大丈夫?
まずもって3月末から名証での売買高がちゃんと増えるかどうかを確認したいと思います。ちなみに一部のネット証券では名証への売買注文を取り扱っていないそうです。対面証券と殆どのネット証券大手は大丈夫のようですが。
一応取り扱いを行っている証券会社の一覧を掲載します。
名古屋証券取引所 取引参加者一覧
アーク証券(株) |
藍澤證券(株) |
安藤証券(株) |
いちよし証券(株) |
岩井コスモ証券(株) |
エース証券(株) |
エイチ・エス証券(株) |
auカブコム証券(株) |
SMBC日興証券(株) |
(株)SBI証券 |
岡三証券(株) |
岡地証券(株) |
木村証券(株) |
極東証券(株) |
寿証券(株) |
三縁証券(株) |
JPモルガン証券(株) |
シティグループ証券(株) |
(株)だいこう証券ビジネス |
大万証券(株) |
大和証券(株) |
立花証券(株) |
東海東京証券(株) |
東洋証券(株) |
野村證券(株) |
廣田証券(株) |
松井証券(株) |
マネックス証券(株) |
丸三証券(株) |
丸八証券(株) |
みずほ証券(株) |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券(株) |
水戸証券(株) |
むさし証券(株) |
豊証券(株) |
楽天証券(株) |
*2020年3月2日引け後追記
本日当該銘柄はストップ安の465円(-100円)のまま引けたため、 月末の株価次第では上記の名証上場廃止基準にいきなり抵触する可能性が出てきました。
*2020年7月3日に経過記事を投稿しました